トムのお金について思うコト。

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アメリカの預金金利は4%!でも、そのウラ側にあるものも知っておこう

「アメリカの銀行に預けると、金利が4%もつくらしい」。

そんな話を耳にしました。

実際、あのiPhoneを販売しているアップルが出している、Apple Card。

サービス開始時には年率4.15%、現在はFRBの利下げの影響で3.65%まで下がりましたが、いまだ高水準です。

では、日本の銀行はどうなんでしょう?

日本のメガバンクの普通預金金利は、長らく0.001%前後をウロウロしていました。 100万円預けて、1年後につく利息が10円。 スーパーのポイントより少ないです。

そう思うと、4%という数字はかなり魅力的に見えます。

ただ、金利って不思議なもので、高ければ高いほど「借りる側」にとっては重くのしかかってきます。

今回は、住宅ローン金利を例に出して、日米を比べながら整理してみます。

 

なぜアメリカの預金金利はそんなに高いのか

そもそも、なぜアメリカの銀行はそんなに高い金利をつけられるのか。

これを理解するには、中央銀行の話をする必要があります。

中央銀行とは、ざっくり言うと「国全体のお金の量と金利の水準を管理している、銀行の中の銀行」です。

日本でいえば日本銀行、アメリカでいえばFRB(連邦準備制度理事会)がそれにあたります。

 

この中央銀行が決める「政策金利」というものがあって、これが世の中の金利水準を大きく左右します。

中央銀行が金利を上げれば、銀行の預金金利も上がる。

逆に下げれば、預金金利も下がる。

日本がずっと低金利だったのも、日本銀行が長年にわたって超低金利政策を続けてきたからです。

 

一方のアメリカでは、2022年以降にインフレが急激に進みました。

物価が上がりすぎると、経済が不安定になります。

それを抑えるためにFRBが金利を一気に引き上げ、政策金利は5%を超える水準にまで達しました。

その結果として、預金金利も4〜5%台という、日本から見ると夢のような水準になっているわけです。

 

でも、「じゃあアメリカの銀行に口座を作ってお金を預ければいいじゃないか」と思いますよね。

そこには為替リスクというもう一つの話があって、それはまた別の機会に。

 

アメリカで家を買うと、ローン金利はどれくらいか

ここからが、話の核心です。

預金金利が高いということは、当然、お金を借りる側の金利も高くなります。 表と裏は一枚のコインです。切り離すことはできません。

アメリカでは、住宅ローンといえば「30年固定」が一般的です。

2024〜2025年時点では、この30年固定ローンの金利はおおよそ6〜7%台で推移しています。

少し具体的な数字で考えてみましょう。

たとえば3,000万円(約20万ドル)を30年固定・金利7%で借りたとします。

毎月の返済額は、概算でおよそ13万円ほどになります。

30年間で払い続ける総額は、なんと元金の約2.4倍。

つまり、3,000万円借りたのに、返すのは7,000万円以上という計算になります。

 

もちろんアメリカの物価や賃金水準は日本と違いますし、住宅価格の上昇も織り込んだ上でローンを組む人が多いです。

ただ、「金利が高いとはこういうことだ」というイメージは、伝わるんじゃないかと思います。

 

日本のフラット35と比べてみると

では、日本の住宅ローンはどうでしょうか。

日本を代表する長期固定ローンといえば「フラット35」です。

これは住宅金融支援機構が提供する、最長35年の全期間固定金利ローンです。

 

2025年時点での金利はおおよそ1.8〜2.2%前後が目安です。

先ほどのアメリカの7%と比べると、かなり低い。

同じ3,000万円を35年・金利2%で借りた場合、毎月の返済額は約10万円前後。

総返済額は約4,000万円台です。 アメリカの例と比べると、かなりマイルドな数字に見えます。

 

では、日本の方が圧倒的に得なのかというと、話はそう単純でもありません。

預ける側から見ると、日本はほとんど利息がつかない。

インフレが進んでいる今の日本では、現金で持っているだけで実質的に目減りしていく感覚があります。

 

アメリカは借りるのに高い金利を払わなければいけない一方で、貯めれば増える仕組みがある。 日本は借りるのは楽だが、貯めても増えない。

 

どちらが得かは、「今、自分が預ける立場なのか、借りる立場なのか」によって、まるっきり逆の答えになります。

 

まとめ

「金利が高い=いいこと」ではなく、「金利が低い=悪いこと」でもありません。

金利というのは、経済全体のバランスの中で決まってくるものです。 インフレが起きれば金利は上がり、借り手は苦しくなるが預金者は恩恵を受ける。 デフレや低成長が続けば金利は下がり、借り手にはやさしいが預金者には厳しい。 表と裏は、つながっています。

アメリカの4%という預金金利は確かに魅力的です。 でも、同じ国でローンを組んでいる人たちは、7%の金利と戦っている。

大事なのは、「金利という数字の、どちら側に今の自分はいるのか」を意識することだと思います。 預ける側か、借りる側か。 その視点を持つだけで、お金に関するニュースの見え方がずいぶん変わってくるはずです。